「ベランダから富士山が見えるんだよ。また自分の目でベランダからみてみたいなぁ、、、。」

という小さな一言がきっけでした。

癌の末期状態で日々病状が変化していく中、ベッドから起き上がりベランダまで行くことができなくなっており、どうしたら富士山を見てもらえるんだろう?!と日々考えていました。

そして、なぜか訪問時はいつも雨や曇りなどなかなかタイミングが合わず、、、、。

皆でいって、支えて見せるのはどうだろうか?いやいや、この方の性格上沢山の人に来てもらうのは嫌だろう、、、。などいろいろ考えを巡らせ、、。スタッフ全員で考えました。

そして、担当の看護師が出した答えは、色々なところからの富士さんを見せよう!!

どこかで、富士山が見えるところを見つけたら、停まって写真を‘パチリ‘!!

撮りためては、訪問時に富士山を見てもらいました。

     

徐々に心を開いて下さり最後は「毎日来てもいいよ」と承諾して下さいました。

富士山で心が繋がり、富士山は雪化粧を初めていますが、こちらは春の雪解けをしたような気持になりました。

しかし、訪問の日は毎回、お天気に恵まれず富士山が自宅ベランダからは見えない日々でしたが、お亡くなりになられる前日の日は何とも言えない快晴で、ご自身で見には行けませんでしたが、スタッフがベランダへ行き今まで見ていたような構図で写真を‘パチリ‘。

写真越しではありますが、富士山を見てもらうことができました!!

ご本人様から「そう。これ。ありがとうね。」と言ってもらうことができました。

色々な富士山を撮ってきましたが、やはり、ベランダからの富士山が一番素敵でした!!

次の日、眠られるようにお亡くなりになりましたが、その日もベランダから素敵な富士山が見えていました。

ご冥福をお祈りいたします。

スタッフ全員で考え、毎日どこかで富士山を探す担当看護師の思いが伝わったのかもと思うと、嬉しく思います。

 

本日も素敵な出逢いに感謝いたします。

だんだん(ありがとう)が溢れる訪問看護

 

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登戸だんだん訪問看護